今回はダーウィンズゲーム第121話の感想と考察をご紹介していきたいと思います.
なお,ダーウィンズゲーム原作最新話までのネタバレを含んでいますのでご注意ください.
それではどうぞ!!
宝探しゲーム終幕
2度目の宝探しゲームは,思わぬ終幕を迎えます.
前話でカナメの前に現れた至道イザヤ.
彼はエミュレーターに転送術をかけ,12分割して成層圏に強制転送しました.
如何に再生力があろうと,12分割された状態で成層圏に吹き飛ばされては二度と地球上に戻っては来れません,事実上退場です.
退場間際,エミュレーターが「今はこの世界線を掌握していないから転送に抵抗できない」なることを述べていました.
この台詞から,前の世界線ではグリード誕生の確立がほぼMAXだったので,世界線の守護者の力を行使できたと考えられますね.
そしてイザヤはカナメたちを振り返り
「悪いが必要以上に情報をばら撒かれたくはない」
と告げると,シュカ,リュージ,カナメをそれぞれどこかへ転送させます.
そして,エミュレーターとの戦闘で壊れ果てた渋谷を見てため息をつきます.
「これは後始末が大変だな」
『宝探しゲームの参加者にお知らせします,ただ今ゲームがクリアされました,宝探しゲーム参加者にお知らせします,ただ今ゲームがクリアされました.』
そうして,全プレイヤーが転送され,渋谷からは誰もいなくなったのでした.
今回の世界線では,前回とかなり変わった結果となりました.
- スイとカナメたちに接点は生まれなかった
- 王がリタイア
- 花屋生存
- 例の炎使いの女の子生存
こうしてカナメは至道イザヤのオフィスに転送されたのでした.
スノウとシゲオの出遭い
そして,ついにスノウとシゲオが‥!
朝食を済ませ,自室に戻ってきたシゲオ.
彼は,ペットのネズミのケースと中に入れた筈のスマホが焼け焦げていること気につきます.
ここで衝撃の事実,彼の飼っていたネズミの名前は『スノウ』.
「ス,スノウはどこに!?」
そんな中シゲオのインターホンが鳴ります,底にはイエイリ先生と一人の少女が‥
そう,その少女もスノウ.グリードの女王です.
イエイリはシゲオを『ダーウィンズゲームから保護』すると説明します.
スノウはシゲオに告げるのでした.
「私はスノウだよ,シゲオお兄ちゃん.」
そして懐から一匹のネズミを取り出し,腕に乗せて見せます.
「あ‥!スノウ!なんで君がスノウを‥?」
「だってスノウがスノウだよ?ほら─」
そう言いスノウはネズミを手で包み込み‥
次の瞬間,ネズミがスノウの手から消え,代わりにスノウの瞳が黒く光るのでした.
グリードの発生の真相
宝探しゲームの会場からイザヤのオフィスに転送されたカナメの前に,イザヤが現れます.
「待たせたかな?」
そしてイザヤはカナメに『君は未来から来たな?』
と問います.
それをカナメは肯定.
「グリードの発生を止める.俺はそのためにここへ来た.」
そこでイザヤは自分が失敗したことを知ります.
カナメが霊抜けを使ったことにも驚いた様子を見せました.
「危険な事をしたな,恐らく君に残された時間はもう少ないぞ」
「分かってる,残り時間は持っても2日くらいだろ?いや,下手すりゃ今日で時間切れかもな‥だから協力してくれ,グリードを何とかするには発生原因を元から絶つしかねぇんだ.」
「グリードの進行を止めるのではなく,元から絶つというのか?どういう意味だい?まるでグリードの発生原因がこの世界線にあるような言い方じゃないか?」
そのイザヤの問に,カナメは沈黙で答えます.
「グリードはこの世界線の未来からやってきてる,だから俺はここに来たんだ.」
そう,この世界線はグリード発症の地.
分かりやすく言うと,セイゲンがいた世界線,故にこの世界線には若かりし頃のセイゲンがいたのですね.
カナメの答えを聞き『グリードが可能性の存在』である事に気がついたイザヤ.
どうやらイザヤは理論的な存在として,見過ごしていたようで,かなり動揺している様子.
「それで,君はグリードの発生原因に見当はついているのか?推測でもいい,効かせてくれ.」
ここでカナメは『グリードは異能の産物』だと推測します.
根拠はグリードの人に擬態する性質,それはまるで異能そのもの.
「グリードが異能による変異だというのか?確かに身体変形系の異能ならば最終的にグリードへと進化できるかも知れない‥」
イザヤはPCを取り出し,人間の身体変形系の異能者をリストアップします.
そうしてダーウィンズゲームで与えた異能の保有者,身体変形系の異能力者から異能を剥奪します.
「終わったのか‥」
‥でもなんだろう‥なにか引っかかる‥何か大事なことを‥見落としているような‥
「なぁイザヤ,世界戦の観測ってのは今すぐ出来ないのか?グリードが消滅したかどうかを早く確認したいんだ.」
「すまない,そうしたいのは山々だが,世界戦の観測には意識変容を促す儀式が必要なんだ,今すぐというわけには‥」
ここでカナメはある事実を思い出します.
イザヤが剥奪した異能者は人間の異能者
そして人間以外には異能を与えないようにセキュリティをかけていたため,イザヤには動物の異能という発想がない‥そのセキュリティはイエイリによってとっくに破られているというのに‥
しかし,カナメはかつて,異能を持ったオウムと対峙した経験があります.
「グリードの芽を摘むには身体変形系の異能だけ,それも人間の異能だけじゃ不十分だ!」
「‥」
「それに俺の高校の件もある」
「君の高校の件‥?」
「あぁ,俺の高校にDゲーム運営側の人間がいるはずだ!そいつあグリードに協力している可能性がある.名前は確かシロガネだ!」
「馬鹿なっ‥!シロガネ教授はダーウィンズゲーム開発以前からの盟友だぞ!グリードと通じているなんてあり得ない話だ!」
「俺の高校には将来グリードの王って呼ばれることになる“シゲオ”って奴がいる.ソイツをDゲームに巻き込んだのも元を辿ればシロガネだ!それにグリードにつけた発信器が消えたのも,俺の高校の傍なんだよ!これでもまだあり得ないって言うのか!」
そうしてカナメはシロガネを呼び出すように要求.
リュージの嘘発見器で問い詰めるつもりです.
それにイザヤは同意.シロガネに電話をかけます.
しかし電話は繋がらない,イザヤの推測だと携帯自体を破壊しているとのこと.
「‥信じられない‥そんな‥」
明らかにイザヤの表情に曇りが見えるのでした.
ダーウィンズゲーム停止
「一体何のためにグリードに手を貸す‥?人類が滅ぶかどうかの瀬戸際なんだぞ‥」
「おい!なぜシロガネを呼び出さない!いつも俺たちにしているように,無理矢理転送しちまえば良いだろうが!!」
「無理なんだ,スマホを破壊されては位置を特定できない.」
「ならもうやれることは1つだけだろう!呆けている暇はねぇぞ!!」
そう,それはダーウィンズゲームを停止すること.
「分かっているのかい?これはとんでもない賭けなんだぞ!もしそれをすれば人類がグリードに対抗できる力─君が持つ異能の力だって失われるんだぞ!」
「おしいもんかよ!元々となかったものが元に戻るだけだ!アンタこそびびってるんじゃないだろうな!」
「わかった‥僕も覚悟を決めよう.こうなったら取れる手段はたった一つだからな‥」
「あぁ‥それで全部ケリがつくさ」
「ところでカナメ君,僕の言うたった一つの手段ってやつ‥勘違いしてないだろうな?」
「はッ‥ソッチこそ寝惚けたこと言ったらハッ倒すぞ‥?」
『『全プレイヤーの異能を剥奪し,ダーウィンズゲームを完全に停止する』』
大敗北
舞台は移り,視点はシゲオへ.
太平洋上にある孤島へ転送されたシゲオ.
「こんな遠くに一瞬で‥空間転移の異能ですか?」
「いえ,私の異能はそんな便利な物ではありません.これはいわば,Dゲームのシステムが持つ力でしてね」
「そ,それこそ凄いです!Dゲームを作ったのって先生なんですか?」
「えぇまぁ‥正確には私と,私の教え子である至道イザヤによる共同制作です.私は元々計算機科学者でしてね,人工知能を研究していました.」
「シゲオ君はシミュレーション仮説という言葉を知っていますか?
それはこの世界がシミュレーテッドリアリティであるとする仮説ですよ.
色即是空空即是色‥
この宇宙は全て紺μターシミュレーションに過ぎないという仮説です」
そこでスノウが口を挟みます.
「ちょっとー何つまらない話ばっかりしてるの?」
「それよりシロガネは,さっさと至道イザヤを○す算段をつけてよ,私との約束を忘れたの?」
「まあまあ,物事には順序があります,そのためにわざわざこの島に来たのですから」
その瞬間,スノウが絶叫をあげ苦しみ出します.
「だめだめだめだめ‥!消える!消える!消えちゃうよぉ‥!!」
恐らくダーウィンズゲームを停止させた影響です.
そしてスノウは元のネズミの姿に戻ってしまいます.
「スノウ!!どうして!?」
そこにはシゲオのペットであるネズミのスノウが‥
やはり,グリードの女王の正体は,シゲオのペットだったんですね.
「これはいけませんね‥○かけています,まだ○なれては都合が悪い」
「先生!そんな他人事みたいな言い方─」
「心配いりませんよ,多少予定を前倒しするだけですから‥」
ここのイエイリ先生の表情,目が開いていて凄く不気味です.
イエイリ先生はダーウィンズゲームのサーバーにアクセスし,権限をイザヤからイエイリに移行.
更にスノウとシゲオに異能を付与します.
それによりスノウはネズミから人の姿に戻ります.
「スノウ!良かった‥先生一体何をしたんですか?」
「ははは,簡単な引継業務ですよ.今から私がダーウィンズゲームのゲームマスターです.」
次の瞬間,カナメ,イザヤの前に,大量のグリードが‥!!
今話は個々で終わりです.
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はダーウィンズゲーム121話の感想と考察でした.
やはり,ダーウィンズゲームはイエイリとイザヤの共同制作だったんですね.
だから,簡単にサーバーを乗っ取れた‥
他にも,オウムの異能の謎など,昔振りまいた伏線が綺麗に回収されて言っていて,よくよく読むと滅茶苦茶面白い!!
最後まで読んでくださった方、記事を見てくださった方に感謝を<(_ _)>
また次話でお会いしましょう。
コメント