どうも、非ポポタスです。今回は双星の陰陽師第116話の感想と考察を紹介していこうと思います。
なお、最新第116話(2023/02/04発売)までのネタバレを含みますのでご注意ください。
前話は有盛と清弦が無悪に到着、志鶴と雲雀のコンビが加布羅に接触した場面で終わりました。
今回はその続きからとなります。
今話は完全に加布羅、志鶴、雲雀メインのお話です。
加布羅の正体に触れる重要な回なので、是非一度お読みください。
あと水度坂勘九郎の活躍も!!!
それではどうぞ!!!
加布羅
今話の最初は、対加布羅を想定し修行する志鶴の回想から始まります。
どうやら、志鶴は家族を失い加布羅を倒すと誓った日に、髪の毛を切り落としかくごを決めたようです。
加布羅を倒すことだけを考えて生きてきた志鶴。しかし宿敵である加布羅は、戦いたくない‥とこぼします。
家族を‥街を壊され‥挙げ句の果て、師匠である桜を殺めた宿敵。
そんなヤツが今更「戦いたくない」と嘆く。
「‥頭‥に!!!‥ウジ虫脇散らかしたことほざいてんじゃねぇぞ!!!俺を忘れるぐらいならまだしも‥てめぇがこれまでやらかしてきた数々の悪行‥」
「嫌になったくらいで精算できると思ってんのかぁぁぁ!!!」
許せない志鶴は、怒りに身を任せ加布羅に攻撃を仕掛けます。
この直前、雲雀が志鶴を静止しようとしたのですがその時の台詞がツボでした。
「ちょっと筋肉さん」は草すぎる。
加布羅めがけて振りかぶった大槌の一撃が地面を砕き、加布羅を地中へと突き落します。
どうやら志鶴の攻撃はかなりの威力を誇るようで、無抵抗とは言え、加布羅をボロボロに追い詰めるだけの威力を持ちます。
が、加布羅は無抵抗。
全身に傷を作りながらも、何も抵抗しません。
それが余計、志鶴を苛立たせます。
「唸れッ!!!」
金剛戦聖女!!!
巨大な聖女の姿をした土人形が加布羅を切り刻み、確実にダメージを与えていきます。
それでも加布羅は無抵抗。
情けなく、地面を這いつくばります。
トラウマの女性
「立て‥立てぇぇっ!!!!」
叫ぶ志鶴。
その激高に、先ほどまで無抵抗だった加布羅が僅かですが反応を見せます。
ギリッ‥
歯を噛みしめ立ち上がろうとしたその時‥
ゾクッ
加布羅の背後から女性が現れます。その女性は加布羅の顔を掴み、鬼のような形相でにらみ付けます。
「ひっ‥ひぃぃぃぁぁぁぁ‥!!!!!」
「やだぁぁぁっぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあだぁぁあぁ!!!」
泣き叫ぶ加布羅ですが、その理由が分からない志鶴。
加布羅が言うには、恐ろしい顔をして加布羅を睨んでいる、と言いますが誰もその人物が見えません。
雲雀の推測だと、
「先日の土御門島での戦いの最中に加布羅のトラウマを掘り起こす出来事があったのは確かなようですね」
「トラウマ?」
「少なくとも戦うのが嫌になったのは事実だろう。下を見れば分かる。」
どうやら加布羅のいたその場所は、ケガレ戦艦の胃袋だそう。
「長く留まるのは危険だ。加布羅ははじめからここで死ぬつもりだったんです。」
青龍の実力
場面は変わり、水度坂勘九郎へ。
既に戦闘は始まっており、青閃龍冴の斬撃を幾度となく当てた形跡が。
戦況は水度坂勘九郎が優勢。最低呪装である鎧包業羅さえ纏わずに、2人をボコボコにしています。
更に、勘九郎はマスクを外し、完全に臨戦態勢へ。
「2人が放つ糸には強力な毒があります。糸を放出しきった後を狙ってください。」
「了解ス」
士門からの情報提供もあり、余裕の表情です。
蒼穹 龍眉之諧謔!!!
お得意の連撃、完全にリンチ状態です。
「大分足が重そうスね」
龍嚥之法!!!
瞬く間に2人は追い詰められてしまいました。
腐った戦い
ただ、この2人。
かなり呪力量が多いようで。
ケガレ喰いを受け手もなお、欠損なしです。
と言うか、唐突なんですがこの双子婆娑羅。蜘蛛の婆娑羅なのでは?糸を操るだとか何だとか‥
「何っ‥だってんだ」
「全然集中できてねぇじゃねぇか、百道!!俺たちが息を合わせればこんなザコ、楽勝だろッ‥!?」
千々石(黒)が言うには、どうやら百道(白)が集中力を欠いて連携が取れていないとのこと。
「‥ショックだったんスよね?」
「同じ環境で育った仲間が、変わり果てた姿で現れるなんて。ぼくもびっくりしました。」
勘九郎は歩み寄るように語りかけます。
「銀鏡という婆娑羅がいましてね。捕らえた人間を生きたまま改造するという口にするのもおぞましい行為を繰り返していた婆娑羅でして、複数のケガレを合成して強力なケガレを造るのも彼の手口の1つ。このケガレ戦艦が、銀鏡の負の遺産と考えても不思議はない。」
久々にでてきた銀鏡。気付かなかったのですが、確かにですよね。
勘九郎の推測は当たっているようで、双子婆娑羅も無悪から聞かされていたよう。
「島での戦いの後、君たちの仲間の遺体を回収していたとしたら‥僅かでも息が合ったとしたら‥その先はある程度推測がつく。」
要するに、銀鏡の遺産により、改造された。と言うことでしょう。
「君たちの正義は否定しないス。でも、共に戦う仲間のチョイスは間違っている。武器を置きなさい。僕たちはまだ話し合うことも手を取り合うことも出来るはずだ。」
そう言い、歩み寄ろうとする勘九郎。ろくろの影響か、そもそもが温厚なのか‥
そんな勘九郎を「偽善者」と笑う双子婆娑羅。
「無悪も、穢れの王も、夙谷の連中もっ‥仲間だなんて思ってねぇよ!!」
「ケガレと陰陽師の戦いじゃねぇ!!!俺たち二人と腐った世界全てとの戦いだッ!!!」
「‥やれやれ‥荒療治が希望スか‥」
武器を構え、再び臨戦態勢に入る三者。
そこに、別の声が割り込みます。
「荒”療治”─か。あくまで互譲の道を諦めない‥勘九郎君らしいな─だが、いつかその優しさが君を殺す刃になるぞ?」
そこには、鸕宮家の傘下筆頭、外院周助とフグ代が立っていました。
「それはさておき──天馬ちゃまはどこですか!!?」
渾身のギャグを放ち、参戦するのでした。
まさか、ここに来て傘下筆頭の実力試しですか‥ワクワクですね。
対婆娑羅。どうなるんでしょうか?
志鶴の心
加布羅を更に追い詰める志鶴。猛攻が続きます。
そんな中、加布羅について研鑽を重ねた過去の自分を思い出し‥
無抵抗な加布羅をいたぶる自分が、かつての加布羅と重なり‥
志鶴は攻撃の手を止めます。
そこには、血だらけで片腕を失った加布羅が力なく横たわっています。
「何なんだてめぇは!てめぇは一体何なんだよっっ!!!!」
「ずっと‥‥お前はずっとこんなことを続けてきたのか!?自分よりも弱いものをっ抵抗する力のない者を!一方的に‥自分の気分でっ傷つけて壊してっ!!!!こんな胸くそ悪くなるようなマネをっっ‥ヘラヘラ笑いながらやってたのかっっ!!!?」
「答えろぉぉぉぉ!!!!」
しかし、加布羅の瞳に志鶴は映らず。
「もうやめなさい。これ以上は呪力の無駄です。」
「怒りのせいで丹田にまるで力が入っていない。非効率この上ない。そもそも放っておいても加布羅はここで溶けて死ぬ。葛藤自体が無意味だ。」
雲雀と九十九の静止で、若干冷静さを取り戻した志鶴。
「ごべ‥ごめん‥なざぁい‥ゆるじでぇ‥くださぁい‥」
しかし、情けなく泣き崩れる加布羅を前に、怒りが爆発。
呪装さえせず、素手で加布羅を殴り、そのままひたすら甚振り続けます。
「ふざけんじゃねぇぞっ!!何で最後の最後で自分は可哀想なヤツみたいになってんだっ!?てめぇみたいなイカれた殺人マシーン野郎は!!苦しみのたうち回って死にたくない死にたくないって‥最後までゲスのままでいろよっっ!!!」
ここで、タイトルである「もっとも醜い死をあなたに」の回収ですね。
ひたすら甚振っても、加布羅から出た言葉は「もう‥ころじで‥くだ‥ざい」
言葉を失った志鶴は、その場を後にします。
「‥トドメは、指さないんですか?」
「‥俺の知ってる加布羅は死んだ‥!!」
「あんなションタレを祓うためにっ‥俺は修行してきたんじゃねぇ‥」
土御門有雪
どうせここで死ぬ、とその場を後にしようとした志鶴ですが、雲雀は加布羅を祓う事を進めます。
曰く、「ここで加布羅ほど強力なケガレが吸収されたら何が起こるか分からない。」とのこと。
「もしかしたらここにいること自体、無悪の誘導によるものかも知れませんしね。」
「放置せず完全に祓っておく方が無難と考える。」
「だったらお前が祓えよ。おれはもう‥あいつの面ぁ見たくねぇ。」
そう言い、後ろを向く志鶴を横目に、雲雀は訝しげな表情を浮かべます。
「‥仕方ない。まぁ、無抵抗のケガレを嬲り○しにするというのも‥これはこれで貴重な経験だ。」
そう言い加布羅の元に降りる雲雀と九十九。
ここで、冷静沈着な雲雀にしては珍しい行動に出ます。
「あ~~~~~~~~~~そう言えば加布羅‥君が言うずっと睨んでいる人物というのは‥女性でしょう?」
「!?」
ここにきて、加布羅に反応がありました。
「君は随分、その女性がコワイみたいだね。加布羅。君ほどの実力者がそこまで震え上がるなんて」
「その女性に‥君は心当たりがないのかい?‥‥本当は知っているけど忘れたふりをしているだけじゃないのかな‥?」
「先の戦いのあと、色々調べさせて貰った。重要な資料は殆ど処分されていたから苦労したよ。ねぇ加布羅──いや、土御門有雪。」
途端、加布羅の幻覚の女性が加布羅を仕留めるよう叫びます。
どうやらその女性は、加布羅が再び暴れないよう縛っていた金縛りのような存在。
恐らくですが、元々加布羅にかかっていた呪いがあって‥けど、その呪いは強力な力を有する加布羅には通用しなかった。
が、先の戦闘で弱り果てた際に再び効力を取り戻した‥のではないでしょうか。また、加布羅の記憶の貧弱さもそれが関係しているのかも知れません。
加布羅──復活
「おんどりゃぁぁ‥なにをしっとるんならぁぁぁぁぁ」
「おしえれやああああああああっ!!!!」
雲雀の言葉を受け、激高する加布羅。
その瞳には色が戻り、完全に元の加布羅そのもの。
強大な呪力を放ち、当りを破壊していきます。
また、その次いで程度に、欠損した左腕が復活。
「ムキになるって事は図星のようだな。」
「雲雀、今言ってたのは本当なのか?お前‥何を知ってるんだ?」
「あ~~~~しまった~~~~加布羅を精神的に追い詰めるつもりが逆に火に油に注いでしまったぞ~~~」
「ひ‥雲雀‥」
完全に、すっとぼけの雲雀。完全に加布羅が暴走する事を分かってやっていますよね。確信犯です。
これには流石の志鶴もあきれています。というか、志鶴のために一役買って出るの男過ぎません?
雲雀ファンになりそう‥最初は嫌なヤツだったのに。
「何ですか?‥今更ヤル気になったなんて言いませんよね?アレはぼくが祓うんですから。」
「馬鹿野郎がっ加布羅がてめぇの手に負えるかよ!!」
そして、土煙の中から姿を現す加布羅。
「一体‥どこに隠れてやがった‥やっと姿を現したなぁぁぁ加布羅ぁぁぁあ!!!」
その瞳は血走り、怒りの色を見せます。加布羅、完全復活です。
一方、加布羅の強大な呪力を感じる傘下筆頭集団。
そこには斑鳩恵治の姿も。
友を○された宿敵を前に、一人怒りをあらわにするのでした。こんな起こってる恵治兄さん見たことありませんでした。
最後に一言‥いや、桜は‥?
今後の動向
ここからしばらく、12天将戦(ろくろなし)が始まると思われます。
考えられる展開としては、加布羅戦と無悪戦。それと杠の過去や無悪の過去などの暴露でしょうか。
ここで間違いないのは、鈩の参戦です。
鈩の参戦先
鈩は異形の12天将。千年前から生きている疑惑もあります。そのため、無悪か加布羅のどちらかと因縁があるはず‥。
今話、加布羅は土御門有雪と明かされましたが‥この人物はいつの時代に生きたのかは定かではありません。が、加布羅は太陽の御霊と因縁があったのを覚えていますでしょうか?
ここから推測するに、土御門有雪は太陽の御霊と関わり、その過程で母を失う‥或いは殺める。
その後加布羅となる、という大まかな流れが推測できます。そして、太陽の御霊が現れたのは今から800年前。
個人的な推測として、鈩は式神の類いだと考えられ、式神12天将の人型なのでは?と考えています。
そのため鈩が生まれたのは1000年前、安倍晴明の手により生み出されたと考えられます。
そのため、鈩の因縁の相手は無悪だと考えられそうです‥
よって、無悪戦に鈩が参戦すると予想。
士門と天馬の参戦先
次に、天馬と士門ですが‥こればかりは予想がつかない。
「上位婆娑羅との戦闘」と作中で明言している2人ですが、無悪や加布羅といった個人名を挙げていないため正直読みにくいです。
まぁ、順当に行くなら無悪戦で清弦、士門、天馬の師弟コンビの激アツ展開でしょう。
ただ、この場合鈩の参戦もあるので‥敗北が確定してしまうのですが‥
それか鈩の参戦場所が加布羅戦になるのかも‥
加布羅戦
土御門有雪と女性の関係は雲雀の口から明かされるとしまして‥
この戦い‥正直戦力不足なんです。
鈩VS雲雀、九十九、志鶴の3人に加え、斑鳩恵治。
それだけでは明らかに戦力不足です。覚醒して強くなっているため、少なくとも天馬か鈩クラスが必要。他の傘下筆頭も参戦すると考えられますが‥
ここで、ろくろと紅緒です。なんせ加布羅には太陽の戦士との因縁があります。
また、彼は土御門家の人間であり、太陽の御霊の被害者だと考えられます。
なので、復活した双星が参戦すると予想します。
無悪戦
そして、無悪戦ですが、まず天若清弦と土御門有盛と対話。
士門と天馬が到着し、戦闘開始。
善戦するも敗北or逃げられる。ここで鈩の登場。
という展開でしょうか。
最大戦力の天馬と無悪の比較ですが‥
天馬のスペックを図る上で重要になるのが特異点。
あの戦い、思い返せば純粋な人間は天馬だけです。
蘆屋道満の血筋で天才、更に太陰の陰陽師として完全覚醒した石鏡悠斗(太陽の欠片もち)。
すべての陽の呪力を見方につけれる双星の陰陽師のろくろ(ケガレ墜ち)。
2人の選ばれた存在に、12天将貴人だけで対向した天馬は異常です。
一方、無悪も同じで、自身が太陽の御霊を手に入れることで一時的に選ばれた存在に成り上がりましたが‥それでも本体はただの婆娑羅です。
正直、どちらが勝ってもおかしくない‥
まとめ
いかがでしたでしょうか?
次話、加布羅戦及び無悪戦の開幕でしょうか?
水度坂勘九郎の活躍や雲雀のお茶目な一面も見れて至極満悦なのですが‥
最後に一言やっぱり言っておきたいです。
‥いや、桜は‥?誰やねんあの女‥?
最後まで読んでくださった方、記事を見てくださった方に感謝を<(_ _)>
また次話でお会いしましょう。